真夏の昼下がり、都内某所の怪しげな(超立派な)スポーツセンターに早めに到着したZとRは、その一階ロビーで施設内に魔物の気配が無いか探っていた。と、そこへ突然、Zの左後方から前方へ音もなく大きな影が、何の前触れもなくスゥーっと通り抜けた・・
Z:な、ナニッ!オレがいとも簡単に背後を取られた?なに奴っ!?
R:あの見覚えのあるシルエットは・・伝説のレアポ〇モン「オカマコアイーキ」よっ!やっぱり実在したのね。捕獲するわよ!
Z:マテマテ、焦るな。あんな怪しげな気術を操るボス級に迂闊に近づくんじゃない。まずは行動パターンを観察するんだ。
R:オッケー。あ・・食堂に入ってく・・何を捕食するのかしら。見たい・・あのワガママボディーの源が何なのか見たいわ!
Z:チッ、さっそくヤツの気にアテられやがって・・目が♡になってんぞ!
ノンフィクション度80%の茶番はこれぐらいにして、いたって平和でホワホワした稽古が始まりました。デーンと座して、取り囲んでいる皆に技をホイホイかけていく岡本先生を目の当たりにして、わが友は大喜びです。
技術的な云々に関しては、岡本先生の動画に詳しいのでそちらをご覧ください。私が体験した結論から申し上げますと、
「合気技の効能には、個人差があります」
(´・ω・`)
残念ながら私は、「合気技があまり効かない体質」のようです。これが持って生まれた性質なのか、何かを修練したせいでそうなってしまったのか、デブりすぎて(ブヒッ)鈍くなってしまったのかは分かりません。私と同じ初参加の方で、ギョンギョンに効いてしまっている人もいました。
岡本先生の動画に出演されているお弟子さんたちも、率直に言ってかかりやすい方たちでしょう。かからない人では見本になりませんから。かといって、あの反応は決してウソでも忖度でもありません。本当に効いているのです。
とはいえ、あの人にはかかるけどこの人にはかかりません、では武術としては役に立たないなあ。ただ、岡本先生のすべて(広さ・深さ)を体験できたわけではなく、根拠はありませんが、私は実戦においても効果的な合気技は存在すると信じています。なぜなら、ロマンだから!!合気技の探求は、今後も続けていきます。
古流柔術系の技法に関しては、効果的な方法であることを実感し、大変勉強になりました。柳生新陰流の手の内「龍ノ口」に代表される、同時に複数のベクトルを作用させる方法や、意識や視線の置き所、肩甲骨周りの筋肉の使い方など、合気道の稽古にも即応用できることばかり・・と言いますか、こうでなければいけないんだろうなあ、と思いました。合気道家には耳の痛い話ですが、現代の合気道は、翁先生の技からずいぶん多くの部分を失伝しているそうです。
岡本先生と言えば、肩の関節周りの模型や、聞いたことのない筋肉の名前(烏口腕筋・棘上筋など)を用いた精密で明確な解説に定評がありますが、合気道の稽古でも、なんとなくこんな感じ・・ではなく、理論的・解剖学的解釈が不可欠だと感じました。「気を通せ」や「脱力しろ」などは、指導者の勉強不足です。
4時間もあった講習会でしたが、面白くてあっという間に終わってしまいました。 岡本先生は、とても気さくでサービス精神旺盛な、ステキなモンスターでした。ファンタスティックな稽古を有り難うございました。(Z)
Kommentare