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たんとう?(下)

執筆者の写真: Aiki HamakazeAiki Hamakaze

短刀がどんな武器なのかも知らずに、やれ短刀の稽古だの「次の審査、短刀取りあんだよね~」だのと言っている合気道家のなんと多いことか・・ 

 

ボーっ・・(以下略) 

 

次のうち「短刀」に相当するものをすべて選んでください。 

(カッコ内は刃の長さ) 

⑥の長さの単位が間違ってる・・と思った賢明なオトナのアナタ。ごめんなさい。こういうとき、どんな顔すればいいか分からないの・・ 

正解は②、③、④の三つです。 

 

短刀の一般的な定義は「刃渡り一尺(約30.3cm)以下の刀で、太刀や打刀(うちがたな)に見られる鎬(しのぎ)が無い『平造り』であり、反りは少ないか、もしくは全く無い」だそうです。 

 

① 刃の長さが45cmの「脇差」です。 

 

② 「小脇差」や「殿中差し」「前差し」などに相当します。侍が登城する際や公務の際に帯びる脇差とは違い、大小を帯びることが許されない殿中や、居宅で帯にちょいと差して使用されます。小型の鍔を備えています。 

 

③ 「懐剣」や「懐刀:ふところがたな」、「守り刀」などと呼ばれる小型の短刀です。その名の通り、懐に忍ばせるなどしていざというときの護身に使います。装飾は平面的な物が多く、基本的な構造は合口(後述)です。 

 

④ 「匕首」(あいくち)と表記されることが多いですが、もともとは「合口」だそうです。鞘に納めると鞘と柄に境目が無く、互いの口が合っていることからそう呼ばれます。いわゆる「ドス」ですが、装飾性は無く白木の鞘と柄が一般的です。合気道の短刀取りの想定に最も近いのはこれでしょう。基本的な構造は③と同じだと思われます。 

 

⑤ 西洋の諸刃の短剣「ダガー:dagger」。RPGの武器屋で最初に買うアレですね。殺傷力が高く、刃渡り5.5cm以上の諸刃の刃物は、日本では先の無差別殺傷事件を受けて所持そのものが禁じられました。

 

⑥ プログレッシブナイフ:PK - 01。高振動粒子の刃で物体を分子レベルで切断します。シトのコアへの攻撃にも有効。 

 

 

どうですか。一口に短刀といっても、刃渡り30cmの鍔付き小脇差と、刃渡り十数センチの匕首では操法や戦術もまるで違ってくるはずです。 

合気道の短刀取りで使用する木製の模擬短刀は、明らかに「ドス」想定ですが、まさか「明日はドスの稽古じゃけん」とは言えません。「懐剣」や「前差し」などの名称も多分に様式や携行の仕方による区分のため、無難に「短刀」と呼ぶしかない・・ということなんでしょうね。 

 

しかしながら他流の稽古に参加する際、 

「短刀の稽古?ええ、普段からやってますよ。はっはっは」 

と余裕こいておいて、

「当流の短刀はこれでござる」

と、刃渡り30cmの短刀を出された時に 

(はわわ~・・ナ、ナニコレ?たんとう??なっがいやんっ!!) 

などと、わたわたしないようにしたいですね! 

 


 

え?結論が強引・・? 


ま、マサカリの話のほうが面白かった・・だと・・? 







 

 ・・笑えばいいと思うよ。(嘲笑) 

 


(Y) 

 
 
 

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